いっちゃん歌会にご応募いただきありがとうございました。
ご応募くださった皆様には、この場を借りて厚くお礼申しあげます。
応募作品の中から厳正な審査により選ばれた入選作品を発表いたします。
また下記の日程でテレビにて紹介させていただきます。

テレビでの紹介期間
・10月6日(火)~10月11日(日)

                紹介させていただいた皆様には、
                       
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お題 新しい生活様式



■「マスクして おててにシュッシュッが 当たり前
 新入園児の 新生活は 」  (鳥取市・ぷるぷる さん)

【吉田さん講評】
新しい習慣も、慣れれば当たり前に。
「新入園児」「新生活」の重ね方もテーマと合っていて良かったです。



■「こんなにも悩んだことはなかったな
 平熱高めの私の身体(からだ)
」  (岩美町・のりまきトカゲ  さん)

【吉田さん講評】
検温が当たり前になって、その度に意識させられる自分の身体性。
「平熱高めの」の一語だけで状況がとても上手く言い表されています。



■「おうち時間徐々に片付く我が家にて
 やっぱり家がいちばんと思う」  (境港市・Hiro さん)

【吉田さん講評】

家の中が徐々に片付いてゆく時間。「やっぱりお家がいちばん」を家に帰る時ではなく、片付いた家で気づく、というのが今らしくて良いですね。



■「夏空のしたでボールを追いかけた
 わたしの3年どこにも消えない」  (鳥取市・はぬる さん)

【吉田さん講評】
今年は試合や大会が出来ずに悔しい思いをした方が大勢いることと思います。三年間の中で「夏空のした」の季節が一番の思い出になっていることが伝わりました。



■「口ほどに物を言わせる日常の
 ために毎晩目薬をさす」  (いなば・みゆき さん)

【吉田さん講評】
マスクをしている日常だから目線や表情が大切になる。慣用的な表現をうまく使っています。



■「帰宅したパパの姿を目で追って
 洗面所から出るの待ってる」  (まっぴ さん)


【吉田さん講評】

「目で追って」「待ってる」。お子さんのことをしっかり見ているところが良いと思いました。



■「この秋は秋刀魚不漁で何を食う
 カニはまだまだ梨でも食うか」  (なべぶた さん)


【吉田さん講評】

大変な状況に負けず、食欲に誠実に向き合っている様子が頼もしかったです。



■「生配信、同じ場所にはいないけど
 同じ時代を楽しみ生きよ」  (心太 [ところてん] さん)

【吉田さん講評】

ライブ配信もこの一年でとても発達しました。「楽しみ生きよ」という力強い言い方に決意の強さを感じさせます。



■「夏休み どこにも行けず 家でゴロゴロ 
 スマホの中で 世界一周」  (鳥取市・シュークリーム さん)


【吉田さん講評】

こういう過ごし方をされている方も多いのではないでしょうか。
家/スマホ/世界とスケール感が変わっていくところが面白いです。



【選者・講評】
・鳥取市出身若手歌人 吉田恭大(やすひろ)さん
・日本海テレビ

吉田恭大さん紹介‐
1989年鳥取市生まれ。塔短歌会所属。

鳥取西高校を経て早稲田大学文学部卒業。
2019年歌集『光と私語』(いぬのせなか座)刊行。
2020年「文學界」9月号巻頭に短歌を寄稿。



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お問い合わせ
『いっちゃん歌会』事務局(編成部内)
TEL.0857-27-2123(平日9:30~17:30)